ブライダルインナーは普段使いのインナーとは異なり、ウェディングドレス姿をより美しく見せるための専用下着です。ドレスを支える補整力や長時間の着用に耐える通気性など、からだにフィットするよう緻密に作られています。ご自身のからだに合うサイズを選ぶのはもちろんですが、快適な着心地を左右する素材に注目することも大切です。
天然素材から合成繊維までさまざまな種類がありますが、ブライダルインナーにはどのような素材が良いのでしょうか。それぞれの素材の特徴と選び方についてまとめました。
シルクは滑らかな肌触りが魅力の天然繊維で、高級感やエレガントなイメージがあります。汗を素早く吸収し、放湿性にも優れているため温度調節がしやすく、汗をかきやすい夏から冷えが気になる冬まで、1年中比較的快適に過ごすことができます。静電気が起きにくく、埃がつきにくいのもメリットです。
一方で、摩擦や汗、水には弱く色落ちするおそれがあり、紫外線に当たると黄色く変色(黄変)しやすいというデリケートな一面もあります。摩擦に弱いため洗濯機は避け、中性洗剤を使った押し洗いをした後、タオルで水気を取ってから形を整えて陰干ししてください。保管場所は直射日光が当たらず、湿気の少ない場所が適しています。
高級ランジェリーやブライダルインナー、ネクタイ、和服、スカーフなどに使われる素材です。肌触りも滑らかで上品な光沢を持つシルクは、人生の特別な日を彩るブライダルにふさわしい素材と言えるでしょう。
花柄や透かし模様が特徴の華やかなレースは、インナーの装飾として最もよく使われる生地です。シルクやコットンなどの天然繊維で作られることもあれば、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維で作られることもあります。通気性に優れているものが多く、デザイン性も高いため人気です。
ランジェリーに使われている一般的なレースには、シャンティイレースやデュシェスレース、ギピュールレースなどがあります。シャンティイレースはフランス発祥の繊細で複雑な模様が特徴のレース。デュシェスレースは滑らかで表面がサテンに似ており、存在感のある柄が特徴です。
ブライダルインナーはもちろん、ドレスの装飾的なアクセントとしても使用されることが多いです。レースの柄やデザインによって、エレガントさから可愛らしさまで、さまざまな雰囲気を演出できる魅力があります。
コットン(綿)は私たちの身近にある植物繊維で、通気性と肌触りが良くインナーに多く使われている素材です。吸湿性が高く、肌に優しい素材ですので、敏感肌の方や長時間の着用でも快適に過ごしやすいのが特徴です。
ただし、洗濯をすると少し縮んだり、シワになりやすかったりするというデメリットもあります。
コットンの品質は産地や品種によって異なり、化学肥料を使わずに栽培されたオーガニック・コットンや繊維が長く柔らかで丈夫なピマコットンなど、高品質なものもあります。一般的に、繊維が長いほどしなやかで品質が良いとされています。
ハンカチやタオルなどの日常使いから、直接肌に触れるインナー類まで幅広く使われています。上質なコットンは、肌への負担を抑えたいブライダルインナーの裏地(肌側)などに採用されることもあります。
インナーの品質表示で「ライクラ®」という言葉を見たことがあるかもしれません。ライクラ®とは、優れた伸縮性を持つポリウレタン(合成繊維)のブランド名です。この繊維を生地に少し混ぜるだけで、しなやかな伸縮性が生まれ、からだに心地よくフィットするようになります。
ポリウレタンはゴムのように伸び縮みしますが、ゴムよりも丈夫で軽く、細い糸にできるのが特徴です。ただし、熱や強い摩擦に弱いため、強くもみ洗いをすると伸縮性が損なわれることがあります。洗濯機で洗える製品の場合でも、変形を防ぐために必ずネットに入れましょう。
優れた伸縮性を活かし、スポーツウェアや水着、ストッキングなどに使用されます。からだをしっかりとホールドし、シルエットを整える役割を持つ補整下着やブライダルインナーには欠かせない素材です。
合成繊維の中でも広く普及しているのがポリエステルです。コットンのような天然素材は汗を吸い取りますが、乾くのに時間がかかります。一方、ポリエステルは速乾性が高い素材のため、汗をかいてもサラッとした状態を保ちやすいのが特徴です。また、洗濯をしても縮みにくく、シワになりにくい、型崩れしにくいなどの丈夫さも兼ね備えています。
ただし、吸湿性が少なく、静電気が起きやすいというデメリットがあります。
型崩れしにくいため、衣類の表地や裏地などに広く使用されます。速乾性はありますが吸水性が低いため、ポリエステル100%のインナーは汗をかくと肌にはりつくように感じることがあります。また、静電気によるチクチク感が出やすいため、乾燥肌や敏感肌の花嫁さんは注意が必要です。
レーヨンは、木材パルプの中にある繊維素(セルロース)を取り出して繊維状に再生させた再生繊維です。吸湿性に優れ、シルクのような美しい光沢となめらかな肌触りがあり、ドレープ性(しなやかに垂れ下がる性質)があるため、綺麗なシルエットを描きます。
一方で、水に濡れると強度が落ちて縮みやすくなり、シワになりやすいという弱点があります。乾くのにも時間がかかります。そのため、基本的には水洗いを避け、クリーニングに出すのが安心です。最近は水洗いができるウォッシャブルレーヨンもありますが、その場合もおしゃれ着専用の洗剤で優しく手洗いしましょう。
裏地や洋服、カーテンなどに用いられています。なめらかな肌触りで吸湿性があるため、肌が敏感な人はコットンとレーヨンの混紡素材などを選ぶと、肌への刺激を和らげることができます。
ブライダルインナーを選ぶときは、着用するウェディングドレスのラインやドレス生地の厚みに合ったものを選びましょう。
例えば、マーメイドラインのようにタイトなドレスを着用する場合は、ウエスト周りをすっきり整え、ヒップラインを高く見せてくれるロングガードルを組み合わせるのがおすすめです。
また、サテンなどの厚手のドレスであればインナーの凹凸は気になりませんが、薄手のドレスや体にフィットするデザインの場合は、インナーのレースの柄がドレスの表面に浮き出てしまう(響いてしまう)ことがあります。その場合は、装飾のないツルッとしたシンプルな素材のインナーを選ぶと安心です。
結婚式当日は長時間インナーを着用し続けるため、快適さも重視することが大切です。肌への優しさや通気性を求めるならコットンやシルク混の素材を。ドレスを支え、美しいシルエットをしっかりとキープしたいなら、ポリウレタンなど伸縮性に優れた合成繊維が使われたものが適しています。素材の特性を知っておくと、自身の肌の調子や希望する着心地に合わせてインナーを選びやすくなります。
装飾として人気のレースですが、実はブライダルインナーにおいてはドレスのずり落ち防止という大切な役割も担っています。
結婚式では立ったり座ったり、お辞儀をしたりと意外と身体を動かします。ツルツルとした素材のインナーの上に重たいドレスを着ると、動いているうちにドレスが滑って少しずつ下がってきてしまうことがあります。
インナーの表面にレースがあしらわれていると、その凹凸がドレスの裏地との間に適度な摩擦を生み、ストッパーの役割を果たしてドレスのずり落ちを防いでくれるのです。
ドレス生地との相性(響かないか)を確認しつつ、安定感を求める花嫁さんにはレースがあしらわれたインナーがとてもおすすめです。
シルクの滑らかさやコットンの肌への優しさ、そしてレースがもたらすズレ防止効果など、素材によってインナーの特徴はさまざまです。ご自身の肌質やドレスのデザインに合わせて、相性の良い素材を選んでみてください。
ただし、素材の良さだけでインナーを決めてしまうのはNGです。メーカーやデザインによって、サイズ感やボディラインをサポートする補整力は大きく異なります。気になるインナーを見つけたら、必ず試着をして「身体にしっかりフィットするか」「ドレス姿のシルエットが綺麗に見えるか」をご自身の目で確かめましょう。
「インナーを着るだけで、本当にシルエットは変わるの?」と気になる花嫁さんへ。以下のページでは、実際にブライダルインナーを着用した方の「試着体験レポート」をご紹介しています。着用時の補整効果を、ぜひチェックしてみてください!
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